音楽活動をする上で、時間管理がうまくいかない人へ

83.1Mhzレディオ湘南からお送りしている「湘南ミュージックタウン」
新コーナーとして「スティーヴ小山とMr.Voiceのネオセルフ・プロデュース」が始まりました。


このコーナーは、音楽活動をしているミュージシャンの方々からの質問に答える形で、次世代型のセルフ・プロデュース「ネオセルフプロデュース」に関して、お伝えしていく番組です。


では第一回目に放送された内容はどんなものだったのか!?そのまとめをお伝えします。


23才 女性シンガーソングライターの方からの質問

・音楽活動をしていて常に時間が足りません。制作・練習・プロモーション等の各作業の時間配分がうまく行かず、いつも手一杯です。効率のいい改善策はないでしょうか?


スティーヴ小山「これは、この方だけの問題ではないですね。仕事をする上でみんながぶつかる壁ですね。管理してくれる方がいない場合、自分でやるしかない。」

Mr.Voice「確かにそうですね」


自分のやり方を探そう

スティーヴ小山「自分でやるしかないということを前提で考えてみましょう。僕の経験上、人間が一つのことに集中できる時間は限られている。大体2,3時間がいいところです。」


Mr.Voice「確かに、きれますね。」


スティーヴ小山「ところが別のものをやると、また2.3時間集中できたりするものです。僕は自分のやり方として2.3時間を一つのタスクとして考え「集中力を保つこと」と「時間の管理」を同時に行っています。これって自分のやり方なんです。要は自分のやり方を見つけることが大切。その為には同じような活動している人たちに取材したり聞いたりしてノウハウを集める等情報を集めて、オリジナルの時間配分、自分のやり方を見つけてほしい。」


Mr.Voice「なるほど。自分のやり方ですか。」


自分のやり方を見つけた方がいい、もう一つの理由

スティーヴ小山「自分のやり方を見つけることをオススメする理由は、他にもあります。例えば僕は朝方人間なんです。」


Mr.Voice「おぉ!朝方なんですね!」


スティーヴ小山「僕、昔っからそうなんですよ!業界では珍しいとよく言われるんですが、夜11時には必ず眠たくなるんです。」


Mr.Voice「笑、健康ですね!」


スティーヴ小山「だから僕は作業は朝、例えばブログも朝更新しています。そのほうが僕は頭が働くんです。でもそうじゃない人もいます。だから自分にあった時間配分や時間の使い方を見つけたほうがいい。今回の質問者の23才の女性の方、もしかしたらアルバイトもされているかもしれないし学生さんかもしれない、人によって環境が異なるわけですから、もちろん実行する内容の優先順位も人それぞれ。だから自分のやり方を見つけたほうがいい。」


Mr.Voice「はい」


長く続ければ効率化がはかれるわけではない

スティーヴ小山「因みに僕は今、時間に追われている感覚はないんです。でもそれは単純にこの仕事を長く続けているから、というだけではない気がしてます。やはり自分にあった自分のやり方を見つけたからだと思います。答えになってないかもしれないけど、自分にあった活動時間を見つけ、やることの優先順位を紙に書いていく。あ!僕この紙に書いていく方式、アナログだけど今でも実践してます!やることを書いて、やったら消す」


Mr.Voice「やることを具体的に書いているんですね」


スティーヴ小山「そうです!その人によって得手不得手があると思います。自分にあったやり方を見つけ出してください。やりながら見つけていくんです。」


意識が変われば行動が変わる

Mr.Voice「小山さんのブログを拝見していると、自分の力で自分がやるんだという意識を持ったほうがいいと書いてありました。ミュージシャンを目指す人間は、いつか誰かがやってくれるんじゃないか?と言うような感覚を持っているところがある。」


スティーブ小山「そう!その通りです!さすが!」


Mr.Voice「だから自分の力で自分がやるんだという意識を持ったほうがいいということですよね」


スティーヴ小山「それが大前提ですね!これはね殆どの人がそうなんですよ。例えば僕が関わったりすると何でもやってくれるんじゃないのか?と思われた事が過去ありました。『こういうことをやってくれないんですか?』みたいな発言が出てくるんです。いやいや、それはキミがやることであって、こちらはそれのサポートをするんだよ。まずはキミがやらなくちゃいけない。なんて話をするとポカーンとされることもありました。」


Mr.Voice「ふむふむ」


スティーヴ小山「全部お膳立てをしてくれると思ってる人が多い。例えばCDをライブ会場で物販で売るときも、遠巻きにみて、あ!お客さん来てますよ!みたいな」


Mr.Voice「笑」


スティーブ小山「本人のCD売ってるのに!」


Mr.Voice「笑」


スティーヴ小山「それはあなたのCDなんだから!自分でやらなきゃ!営業しなきゃ!というと、あ、そんなお店みたいなこともするんですね。。。って言われた事がありますね。」


どっかで誰がやってくれる訳ではない

Mr.Voice「ミュージシャン志望の中にはCDの制作販売イメージ作り等、諸々の作業を大人たちがやってくれるという意識が根強くある。どっかで誰かが魔法をかけてくれるんじゃないか、みたいな意識を持ってる子が多い。」


スティーヴ小山「あります、あります!そういう大いなる勘違いがいくつもあって!面白いのが、僕、レコード会社にいたときの話なんですが、オーディションなんかでデビューが決まると、ミュージシャン自身が、メジャーデビューしたら生活が一気に変わると思ってるんです。」


Mr.Voice「あ!それ!僕も思ってました!」


メジャーデビューしても急に環境が変わったりはしない

スティーヴ小山「電車なんか乗れなくなっちゃうとかね(笑)でもそんなことはない。みんな派手な所しか見てないで、キャーキャー言われているのを想像しがちです。しかし実際は曲を作ったり、スタジオ入って音を作ったり、地味な作業が基本なんです。派手なのはライブの瞬間とか、TVに出た瞬間とか一瞬だけなのに、何故か大人たちが環境を作ってくれて、自分はそこに乗っかっていればいい、みたいなそういう風潮がありますね。」


昔の芸能マネジメント

Mr.Voice「昔の芸能の世界はどうでしたか?今とは違って、やってくれてたんですか?」


スティーヴ小山「日本のマネジメントシステムを作ったのは、古くからナベプロやホリプロとか、老舗のプロダクションの方が作ったと思うんです。そういう所は元々の創業者が演者さんで、食えないタレントやミュージシャンの為に、マネジメントをするというところから始まっていると思うんです。そこに所属すると色々お膳立てしてもらえますから、それが当たり前になった時代もあった。それを次の世代の人達が見ていて、そうやってくれるんだ!そんな流れがあったかもしれないですね。」


Mr.Voice「なるほど、そういった形で依存意識が蔓延していったんですね。」


スティーヴ小山「そうです、結果レコード会社との契約がきれたら何も出来ない汗!なんてことも起こっているわけですね。契約なんかも更新時期を待たずして切るなんて現場をたくさん見てきました。バサッとある日突然、今週で契約解除することになったのでみたいな。」


突然契約を切られ、何もできないミュージシャン達

Mr.Voice「そうなった場合、それまで大人におまかせだった人たちは何も出来ないですね。」 


スティーヴ小山「そうなんです。僕の知り合いの音楽作家から聞いた話ですが、とあるメジャーの契約が切れたアーティストのライブに招待されライブにいったんです。するとライブが終わった後に、話しかけてきて、『ごめん精算やってきてくれない?』と頼まれたって話があるんです。その音楽作家の子は『え?そんな大事なところを私に任せるの?』とびっくりしたそうです。それまでスタッフが全部やってくれていたから自分では何も出来ない訳です。恐らくライブハウスとの交渉とかも出来てないと思います。チャージバックなんかも言われるがままになってると思う。」


まずは意識改革だ

Mr.Voice「そうなるとやはり、意識改革、自分で管理するんだという気持ちが大切になってきますね。意識が変わると今まで発想できなかったことも発想できるようになったりする。意識改革は大切ですね。」


スティーヴ小山「そうですね!そして自分でやりながら大変になってきたら、周りに少しずつふっていく、みたいな経過をたどればいいかと思います。」


Mr.Voice「自分で全部やるんだという責任意識のもとに、動いていき、自分のオリジナルのやり方を見つけるんだという気持ちがあれば、自分なりのやり方が見つかるということですね」


個人事業主としての意識をもつ

スティーヴ小山「他の仕事と一緒です。自分が個人事業主として、経営者としてやっていくんだと言う認識がないと駄目だと思いますね。」


Mr.Voice「聞いている方は意外な回答が返ってきたという感じではないでしょうか?」


スティーヴ小山「お!そうですか」


Mr.Voice「こんなやり方があって具体的な技術を教えてくれるのかと思いきや、もっと根っこの方を攻めてきた回答だったので(笑)非常に小山さんらしくて面白い回答でした。小山さんありがとうございました。」


2016年10月15日放送分

※内容はわかりやすくなるよう、放送内容より、一部加筆・訂正しています。











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